松本 倫実

肝臓における血管や細胞の配置などの物理的環境と，物質の拡散や濃度勾配などの化学的環境の両方を模倣することで，肝機能を生体外で再現することを目指した研究を行っています．具体的には，マイクロ流体技術を用いて、肝細胞および類洞内皮細胞を含むスフェロイドを３次元的に血管化することが可能な生体模倣デバイス（Microphysiological systems, MPS）の開発に取り組んでいます．生体内における経血管的な薬剤の導入と拡散をデバイス内で再現することで，微小な肝毒性を検出可能な創薬システムの開発を目指しています．将来的には肝臓特異的な免疫細胞を導入し、非アルコール性脂肪性肝炎などの病理モデルへの応用も考えています。