有馬 誉
所属:
化学工学専攻
キーワード:
化学工学、吸着、コロイド、原子間力顕微鏡
Email:
arima at cheme.kyoto-u.ac.jp
Homepage:
https://researchmap.jp/homa-chan
構造に柔らかさを持つ多孔質粒子は,その種類や粒子サイズによって,分子の吸脱着に伴う構造変形の様式が異なると考えられてきましたが,その実測は困難でした。そこで,ミクロな針で多孔質粒子を押し付けるという手法を提案し,その応答を熱力学的に解析することで,粒子一粒一粒の構造変形挙動の違いを明らかとすることを目指しています。従来の方法では,数十mgの粉末試料(多孔質粒子約一兆個)が示す集団挙動の評価に限定されましたが,本手法によって,たった一粒の多孔性粒子が示す,平均値ではない真の粒子特性評価が可能となります。多孔質粒子の構造変化特性は,ガス分離プロセスの性能を決定づける重要な因子であり,この研究成果は分離性能の向上と高精度化につながることが期待されます。